足の皮膚から見える血管

皮膚から見える血管の正体

女性

手や足の皮膚から透けて見える青色の血管は静脈です。静脈は、動脈から細胞に届いた血液を心臓に送り戻す役割があります。動脈は心臓の拍出する圧力で全身に循環しますが、静脈は筋肉の圧力で心臓に送り込みます。上半身の静脈は良いのですが、下半身の静脈は心臓に送り込むのに重力に逆らって送らなければなりません。立ち仕事や妊娠による静脈の圧迫が原因で、血液が下肢に長く滞ることで静脈が拡張し、やがて瘤状になってしまうことがあります。これを下肢静脈瘤といいます。下肢静脈瘤を予防するには、下肢に血液をうっ滞しないようにしなければなりません。立つ時間をできるだけ抑えることや立っていても時折屈伸や足踏みなどの運動を行うことが必要です。市販されている浮腫み防止の弾力ストッキングも、うっ滞を防ぐには効果的です。

皮膚に接触することに注意

下肢静脈瘤が大きくなると足の内側から皮膚に接触します。これにより皮膚の色が青紫色になる色素沈着が始まります。そこに外的要因で傷を負うと、皮膚が掘れる潰瘍が形成され、傷が治りにくい状態になります。この静脈瘤性潰瘍は非常に難治性で回復までに時間を要します。下肢静脈瘤は皮膚表面に瘤が浮き出てくるため、衣服などに接触してしまい傷を負いやすい状態です。傷を作らないためにも下肢静脈瘤を外から守ることも必要ですが、大事なのは静脈瘤の治療を優先することです。下肢静脈瘤の治療は手術が必要です。根治治療は瘤のある静脈自体を体外に抜いてしまう方法です。しかし、最近ではレーザーにより静脈を焼き切ってしまう治療があり、局所麻酔下で行え、外来での治療が可能となっております。